その女、身をえうなきものに思ひなして

アダルトチルドレンを生きる。

雪の日に。

信越線が雪で立ち往生らしいです。

 

こんな時、思い出すのは 妹のこと。

 

妹が、突然 家に泊めて!と 電話してきた

 

なんでも、私の家の近くまで来ていて、信越線が動かなくて自宅には帰れないから  私の家に泊めてほしいとのことだった

妹の下宿先は信越線沿線にあった

 

そもそも コッチに来ることすら聞いてないし

突然言われても困る

 

だが、妹もまさか電車が止まるとは思ってなかったし

知らない土地に来て 私にしか頼れなかったんだとも思う

 

家族として 泊めてあげるべき なんだけれども

 

私はその時 別居していて 妹が知っている住所には住んでいなかった

家族には 旦那との不仲や 別居していることなど 言えなかったし 話していなかった

話したら大変なことになるのがわかっているからだ

そうなって傷つくのは自分だということは分かっていた

 

元のアパートも 家賃は払っていたので、元のアパートに妹を呼ぶことも考えた

が、生活感はなく、埃だらけ 荒れ放題の部屋で 布団だけでなく 他の家財道具がろくにないような家に案内して 妹が気づかないわけないと思ったし

別居先の部屋に 呼んだとしても どう見ても単身で住んでいると分かる部屋に 呼ぶ勇気がなかった

 

妹に事の顛末を話して こういうわけだけど、親には黙っておいて、と おねがいすることもできた

でも、妹の幼い胸に 大きな秘密を抱えさせることが

今夜 自宅に招き上げないことよりも 辛く思った

 

妹には ごめん、泊めてあげられない と話し

ほかに当てはあるのか?と聞いたら

妹は 友達の実家があるから 聞いてみる、と言っていた

そっか、どうしてもダメなら 連絡しな、と 言って 電話を切った

 

その後 連絡はなかったから なんとかなったのか なんとかしたのだろう

 

 

この時 私はカウンセリングをもう 受けていたので

よそに流されない、自分の気持ちをちゃんと言う、ってことを 大切にしていた

そして、そうすると決めたら 後悔しない と 全ての決断はベストな選択だったのだから、とカウンセリングで習っていた

 

大切な妹を泊めてあげない決断をしたら 自分を守るためには これで良かったんだ、と心に決めて 私は 別居先の西陽しか差さない 寒くて小さな部屋で お布団にくるまって眠った

この部屋は窓を開けると目の前が墓地だった

 

 

また、信越線が止まっているらしい

 

忘れていたのに 思い出してしまった

 

あの日 妹はどんだけ 寒かったろう 心細かったろう

その気持ちを思うと 泣けて来る

かわいそうで 申し訳なくて

 

困った時に助けてあげるのが 家族の役割だろうに

私にはそれが出来なかった

 

ごめんね

 

ごめんなさい

 

許してもらえなくてもいい

 

あの日の 心細くて 当て所なくて 寂しい思いをした妹を 私が助けてあげられなかった 事実は決して消えないから

 

 

 

 

 

 

 

と、思ったけど 冷静に考えたら ホテルとか満喫とか深夜営業のカラオケとか探して行けよ、って事だな

 

自分で好き勝手  都会に出て来て 電車止まったから 泊めて とか 甘ぇわ

 

大体、それで死ぬわけでないし

多少寒い思いしようが、心細い思いしようが バイトもせずに無計画に散財し好き勝手出歩く癖の妹にはいい試練だったかもしれん

 

 

と 思い直して 今夜の涙は止める。