その女、身をえうなきものに思ひなして

アダルトチルドレンを生きる。

メイド イン ジャパン の不都合な真実

先日2017年12月12日、放送された「ガイアの夜明け」の【”絶望職場”を今こそ変える】を見て、業界の端くれとして どうしても言いたいことがあります。

 

言いたいことは2点。

一つは 実習生の過酷な労働がとりあげられていましたが、いい環境で楽しく日本で働いている方もたくさんいるし、研修生さんたちを適切な待遇、環境で迎えている会社もたくさんあるということ

もう一つは、この”絶望職場”を生み出している 【正体】についてです。

 

前者については簡単に書くこととします。

 

実習生さんたちも、いろんな背景があって 日本に働きに来ます。

一番の目的は お金を稼ぐことです。

なので、稼ぐためにものすごくよく働いてくれます。

日本人とはちがって ものすごくハングリー精神があります。

もちろん 実習生さんにも それぞれいろいろあるので、途中で逃げちゃう人や 犯罪に手を染める人もいますが、それは日本人だって同じでしょ。

彼らは お金を稼ぐために日本に来ていて そのために 一生懸命働いてくれます。

ガッツ出して全力でやってくれます。

ぶっちゃけ、旦那がメインの収入で 子育ての合間にパートに来てるような日本人パートさんとは 仕事にかける姿勢がまるで違います。

実習生さんたちは 日本人に比べて 大きな売り上げを作ってくれます。

 

縫製業っていうのは 人の手がほんっとうにかかる仕事なんですよ。

ロボットとかに任せられる作業がほとんどなくて、人の手で時間かけてやるしかない。

そういう仕事なのです。

だからこそ、ガッツリ働いてくれる実習生に 会社は頼ってしまうのです。

 

なので 実習生を頼りにしている会社にとっては 実習生さんはとっても大事な存在です。

日本に呼んだら、住むところももちろん用意しますし(家賃は給料から引いていいことになっていますが)、待遇は日本の労働基準法と同じです。

時給や残業代など、条件は日本人労働者と全く同じです。

週に1回はスーパーに連れて行ってあげたり、自転車を用意してあげたり

もちろん 飲み会や歓送迎会もやるし、年に1回はディズニーランドに旅行に連れて行ったりします。

一生懸命頑張って働いてくれる実習生さんたちを大切に思っているからです。

そういう職場の実習生さんたちは 本当に生き生きと そして 楽しく仲良く 研修期間いっぱい働いてくれます。

番組で紹介されていた職場がなかなかショッキングでしたが、もちろんああいうひどい職場も少なくなくあるのだということ 私もわかっていますが

楽しく いい環境で ガッツリ日本で働いて 稼いで 生き生きしている実習生さんがいる職場も ちゃんとあるのです。

そのことも ちゃんと言っておきたかった。

 

でも、本当に言いたいのは後者です。

あんなひどい職場を作ってしまった その【正体】について。

 

まず、セシル・マクビーを展開しているジャパンイマジネーションなる会社の弁明文を見てみよう。

http://ailandshop.s3.amazonaws.com/jim/20171215/201712151.pdf

 弊社商品の取引メーカー様に確認をした結果、今回問題となった同工場に対し該当とされる商品の発注がなされており、労務問題が存在するという事実も判明致しました。

 

まずはこのメーカー様という言葉を解説したい。

一般的に「メーカー」といったら、「ブランド」をイメージするのではないだろうか。

例えば ナイキ だとか アディダス であるとか。

実は この業界で「メーカー」といったら この場合は「セシル・マクビー(ジャパンイマジネーション)」の下請け会社のことを言います。

 

        ↓

  • メーカー が 材料の発注、購入、工場への発注を出す【下請け】

        ↓

  • 問題の 縫製工場 は 縫製のみを行う 【孫請け】

 

となります。

 

では、今度は ジャパンイマジネーションテレビ東京へ宛てた抗議文を読んでみることにしましょう

 

http://ailandshop.s3.amazonaws.com/jim/20171215/201712151.pdf

当社が製作を依頼したメーカーの下請け会社が中国人技能実習生に、不当な労働行為をさせたという件に関するものですが、(中略)何らの法的義務もありません。 

 

まず、「弁明分」では メーカー” であったのが テレビ東京宛ての「抗議文」では 下請けのメーカー 呼ばわりですよ。

これだけでも 力関係がどうなってて 表向きは「取引業者”様”」だけど 腹の中では「単なる下請けごとき」としか思ってないことが 透けて見えます。

挙句、孫請けの会社がしたことは 我社にとってはなんら法的義務もないことなので しったこっちゃないと来たもんです。

「法的義務」は ないんだそうですが この現状を起こした原因は 【発注元】であるジャパンイマジネーションにあると はっきり申し上げます。

 

番組ではワンピースが取り上げられていたので、ワンピースを例にお話しすると

発注元が 下請けメーカーに 2千円で発注し、メーカーは材料の購入をし、縫製工場に工賃千円で縫製を発注する。

縫製工場は工場の家賃、光熱費、糸代、ミシン等設備代と縫製工の人件費を千円で賄わなければならない、これが 簡単な仕組みです。

そして 発注元は素敵なモデルを使って写真を撮って、雑誌に掲載し、ワンピを1万円で売る、と。

 

ただし、工場はたくさんあって、仕事は奪い合いです。

オイシイ仕事から売れていって、オイシイ仕事をつかみ損ねた会社は 利益が出ないような仕事でもやらざるを得ない。

特に不況であればなおさら。どんなに安い工賃の仕事でもあるだけありがたいってなもんで 赤字でもやらざるを得ません。

または、「今回ばかりは泣いて!」とか言われて安い仕事を引き受けたり

納期まで日が無くて、どこも引き受けてくれないような仕事を泣く泣く引き受けて、夜も寝ずに縫ったりもします。

 

こんな記事を見つけたのでご紹介したい。

 

http://ailandshop.s3.amazonaws.com/jim/20171215/201712151.pdf

 

  ブランドは、CECIL McBEE、スマート・ピンク、Boysなどだが、
「国内は、売り場のフォロー生産です。月曜日に受注して週末に
納品しますので、そのために何でもできるように必要な設備は導
入しています。

「 月曜に受注して週末に納品」なんて 仕事 本来 やっちゃいけないんですよ。

どう考えたって 寝ずに仕事するしか方法が考えられません。

そんな仕事は日本人は絶対にやってくれないので、外国人実習生にやってもらうしかなかったんでしょう。

 

この会社は 他社との差別化とでもいいたいのか「月曜に受注して週末に納品」なんて言っちゃってますが

こういう仕事をすることで、受注を受けることができたし、これを利用するメーカーがいたせいで 実習生さんたちに過酷な労働を強いることになったわけです。

やすい仕事なので 賃金も減らさなきゃね、時給400円ね、なんてことに 当然なっちゃうわけです。

 

まず、いけないのは この縫製会社。こんな無謀な仕事を受けて、実習生に違法にやらせたこの会社はダメ!

 

そして この縫製会社をいいように利用していたメーカーもダメ!

メーカーは工場に出入りもしているはずなので、こういう違法な労働環境も見て見ぬふりしていた可能性が高い。

 

そして こんな無謀な仕事をそもそも発注している親元 ジャパンイマジネーション

この会社が 安く発注をするから メーカーも縫製会社に安い工賃で発注を出す。

この会社が 急な発注をするから メーカーは違法な労働をしている会社を懇意にして使う。

ジャパンイマジネーションが この事態を「知らなかった」で言い逃れするのは あまりにも無責任ではないですか。

きっと この会社の幹部は 実習生ちゃんたちが 見たこともないような大金の報酬を貰っているんですよ!!

しかも「今までは知らなかった。今後は再発防止に努める」とかいうけど、全部の責任をメーカーに押し付けるんじゃないでしょうね!?もしかして!!

 

そして もっというと 「安く」「いいもの」が欲しいという 「消費者」のニーズが この構図を生み出しているともいえます。

メイドインジャパン」は日本人にすごく人気です。

でも、その「メイド イン ジャパン」は「メイド 日本人」でない事が かなりのケースであります。

この実態を知らず ありがたや Made in Japan と喜んで買う 愚かな消費者が たくさんいるんです。

 

これが この件の【正体】です。

 

愚かだなんて言って ごめんなさい。

 

でも、ほんとはそういう事なんです。

 

なので、消費者の皆さんにホントに知ってほしいんです。

 

メイド イン ジャパン は安くちゃ作れないんです。

 

あの、縫製会社の社長はクソでしたが、実習生さんに頼らず 日本人だけでやっている工場もたくさんあります。

実習生さんに任せず、自分が夜なべしてひと針ひと針縫ってる 縫製会社の経営者もたくさんいます。

こういう人たちは「特殊技能」で 長年やらなきゃできないような技術を持った 確かな腕の職人さんたちです。

それなのに、発注元はメーカーに安く発注し、メーカーはそれをピンハネして さらに安く工場に発注する。

職人さんたちは どんなに腕をあげでも永遠に貧乏です。

「貧乏は嫌だ!」「なんとかしたい!」そう思って 実習生さんたちに頼ったり

中にはあんなクソ社長がうまれちゃったりするんです。

 

番組中で江口洋介さんがやっていたお芝居がかなりリアルなストーリーでした。

たしか こんな感じ・・・

 

「明日までに 500個納品だ!」

「実習生さんたち もうボロボロです・・・今回は断れませんか?それか工賃をあげるとか交渉してもらえませんか?」

「そんなことしたら よそに仕事を取られるだろ!」

「わかりました。でも今回きりですよ!」

tell.....ガチャ「なに?追加発注?」

 

 

もうそろそろ この構図 変えませんか?

 

 

発注元は メーカーを介さず、直接縫製会社に発注したらどうかな?

その方が 工賃 ちゃんと出してあげられるよね?

そしたら 過酷な労働をしなくても済むよね。

発注元はメーカーがやっていた 細かい打ち合わせとか、面倒な仕事とか それをやりたくないから メーカーに任せているんだけど

「下請けメーカーに任せているから、うちは法的義務は何らない」だなんて ひどいにも程があるよね

そんな会社は不買されたって 仕方ないと思う。

わたしも この会社のブランドの物は一切買いません。使いません。

 

消費者も ちょっとでいいので 作り手のことを 想像してみませんか?

ハッキリ言って「Made in Japan」をうたっている ブランドのほとんどに外国人実習生の手が加わっています。

それも 皆さんが思うよりも かなり多く。

Made in Japan  と言いながらも 日本人では コストが合わず 日本人は作れないのです。

あなたが手にしているMade in Japanのお品は 外国からやってきた もしかしたらすごく過酷な状況で働かされてる実習生が作っているかもしれません。。(いい職場もあるけどね!)

 

メイド イン ジャパン は安くは出来ないんです。

それが 分かれば もっと もっと 「メイド イン ジャパン」の価値が 上がっていくことに つながると 私は考えます。